目指すもの

自分の「生き方」を自分で考え、選択できる世の中へ

私が「生き方」を考えるようになったきっかけは、
不登校の中学生の子供たちと経験した、
ミクロネシアの無人島でのサバイバル生活でした。

何もない無人島生活から学んだ経験

このプロジェクトは、1990年6月にスタートしました。

大型ヨットクルーザーで横浜を出港、

不登校の中学生の子どもたちとともに、ミクロネシアの無人島までの1ヶ月もの大航海のあとで、何もない無人島に家を建てて暮らすという「現代版コロンブスの大航海」です。

海の上で往復2ヶ月、無人島で1ヶ月
約3か月、現場教師として子ども達と運命を共にしました。

普段の生活では当たり前だったことが、何ひとつありません。
そして日々「生きていくために生きる」ことが重要な仕事でした。

・家も風呂もトイレもない
・食べ物と火の材料の枝は、海と陸から見つける
・火は自分でおこす
・ヘビや危険な動物から襲われる危険性も
・ハエややぶ蚊などの虫もすごい
・嵐や暴雨で家が飛ばされる状況

本当に命がけの生活でした。

心が折れそうになりながらも、3か月のサバイバル生活で得たものは計り知れません。

不登校や引きこもりの中学生が、
「生きるため」に自分で考えて、自分で行動しなければならない
究極の環境の中で、生きる力を自然に体得していきました。

目の前で生きている豚を捌き、その命をいただく

「生きる」とはなんだろうか?
生きる を考えたきっかけの1つに”豚の丸焼き”がありました。

私たちは、生きている豚を隣の島から買ってきて
その豚を手足を縛り、生きたまま船で運んできました。
そして、子どもたちと一緒に、豚を捌き”調理”しました。

生き物の命を目の前でいただく
頭にこびりついて離れない光景でした

スーパーでパックに詰められている肉とは違って
さっきまで生きていた豚
それを、自分たちが生きるために命をいただく・・・

「生きる」とはなんだろうか?

不登校や引きこもりの子どもたちは、
人とうまくコミュニケーションが取れない傾向があります。

人と話すことがほとんどない、ゲームとテレビ中心の昼夜逆転の生活、
運動不足から肥満気味で、瞳もどんよりと曇り覇気もなく・・

しかし、ヨットと無人島での生活を経験した彼らは、
これまでの生活とは180度変わりました。

それは何より「生きなければならない」ですから・・・

教育を通して、こどもたちと未来を作る

私が今の中高生に伝えたいことは、
グローバルな広い視野を持つとともに、 自分達の地域を見つめてほしいということ。

都会に目を向けることも、もちろん必要なことです。
一度都会で生活をするのもよい経験です。

自立した人間になってほしい、という願いを込めて、
我々は中高生未来会議の開催や、中高生と地元の商品を作るなど
中高生に向けて市や会社と連携し、地域主体のキャリア教育の提案に取り組んでいます。

中高生と大人がタッグで

私達の住む地方にも、情熱があり、尊敬できる方が沢山いらっしゃいます。
しかしまだ大人との接点をもつことの少ない中高生にとっては、とても気づきにくいものです。
もしも、そんな方々から中高生が学ぶことができたら貴重な機会になります。

私にはキャリア教育コーディネーターという資格があります。
この資格は簡単に言えば、
学校と地域・大人・企業などをつなぐことができる資格です。

近所の美味しいレストランで、学生オリジナルメニューを作ってみたい

建築会社と連携して、おもしろい家や見たこともない建物を作ってみたい

ブライダルサロンと連携して、これまでにない変わった結婚式をプロデュースしてみたい。

大人と地域を巻き込んでおもしろいイベントを行ってみたい。

そんなことが実現できます。

面白くて珍しく、そしてためになる。そんなイベントやワークショップができるんです。
※会社、地元団体の方々にもご協力いただきます。

秋田の未来を背負う今の中高生のために、
そんな機会をできるだけ作っていきたいと考えています。